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選ばれる人になるために

「販売力」と「顧客力」は別のスキル

あなたはこれまで受けた接客で、その方に「また会いたい」と思ったことはありますか。また、その方はどんな方でしたか?

いわゆる「販売力」はあって売り上げ実績が高いという方は、たくさんいますが、「販売力」も「顧客力」(お客様と深い信頼関係を築くスキル)もどちらもあるという人は少ないのが現実です。

商品知識が豊富で、社内のロープレやミステリーショッパーで100点満点を取れるいわゆる「良い接客」「あるべき接客」と、「またあなたに会いたい」と思われる接客は必ずしもイコールではありません。

どの会社においてもある程度、接客が体系化されているものだと思いますが、それ通りマニュアルのような丁寧で型にハマった接客をしているだけではお客様の心に残る販売員にはなれません。

お客様はあくまでも「良いものが買えた」と感じていただけても「あなたに会えたから良いお買い物ができた」「あなたに会えて楽しい時間だった」と感じていただくことができなければ、「また会いたい」というリピートには繋がらないのです。

初回接客の印象なくして2度目のチャンスはない

では具体的にどのようなことを意識して接客すれば、あなたの印象をお客様にお持ち帰りいただくことができ、再度あなた宛にご来店いただけるのでしょうか。
ここで最も重要なのは初回の接客が全てだということです。
私自身、こんな当たり前のことに気づくのに何年もかかってしまった人の1人です。
まずは初回の接客で販売し、購入してくださったお客様に一人一人お礼のDMを書く、こうすることでリピーターができると信じていたのです。
初回の接客にそこまでのエネルギーをかけるというよりは、その後のフォローがリピートに繋げるための鍵だと思っていました。
しかし、初回の接客が100%お客様の印象に残るものでなければ、DMもメールもお客様に届くものにはなり得ないのだと気付きました。
あくまでも、アフターフォローは初回接客からの延長線上にあるものなので、初回接客での会話を盛り込んだりしないと心に届かないただの活字でしかないのです。
100%注力すべきは初回接客であることは間違いありません。
正直、初回の接客でお客様の心を掴むことさえできれば、お礼のご連絡ができていなくても会いに来てくださるお客様はたくさんいらっしゃいました。
もちろん、アフターフォローはあるに越したことはありませんが、それくらい初回接客が何よりも大事だということです。

ではその初回接客で意識すべきことは何なのか。
それはお客様のことを知ることだけではなく、ご自身のパーソナルな部分もできるだけ知っていただくことです。
他のスタッフではなく、自分自身を知っていただくためです。

意識すべきは「ダブルブランディング」

私が普段講義などで伝えている言葉の1つに「ダブルブランディング」という言葉があります。
昨今、ブランディングという言葉はよく耳にするようになりました。
高級腕時計といえばROLEX、携帯電話といえばapple、高級車といえばベンツ、国産牛といえば松坂牛、など、あなたの頭の中にも〇〇といえば〇〇と浮かぶブランドがあると思います。
このようにブランディングが確立しているブランドは多くありますよね。

では私が言う「ダブルブランディング」とは?
それは「あなた」というブランドを確立してお客様に印象をしっかりお持ち帰りいただくことが重要だということです。
あなたがいるブランドとあなた自身を愛してもらうこと、どちらも同時にやっていく必要があるのです。
きっかけはブランドや扱う商品であったとしても、それを提供するあなた自身をどのように知っていただき好きになってもらうか、それを意識して接客することで確実にリピーターは増えます。

具体的にどのようなことをやるのか、1つはまずお客様と共通点を探してみるということです。
共通の話題で盛り上がることができれば、お客様の記憶のフックになります。
例えば、平日の昼間にご来店されているお客様であれば、

Staff「普段からフラットシューズをお召しのことが多いのですか」
お客様「そうですね、ヒールは最近履かなくなっちゃいました」
Staff「そうなんですね。わかります。私も最近フラットとかスニーカーばかりです。楽ちんですよね。」
「今日のサンダルもとても素敵だなと思ってました。ちなみに普段はスニーカーとかも履かれたりしますか?」

このような商品軸の共通点でお話をすることはあると思います。

これも良いのですが、もっとあなた自身を知っていただき印象に残すには、パーソナルな会話(プライベートな話)での共通点が見つかると良いと思います。

Staff「ゴールデンウィークはどちらかに行かれましたか」
お客様「あまり遠出はできなかったですが、熱海に一泊だけ」
Staff「そうなんですね!いいですね。熱海好きです。よく行かれるのですか?」
お客様「いえいえ、3回目くらいですけどね。近いので、気軽に行けますよね。」
Staff「そうなんですよね。近くて、ちょっと観光もできる感じがいいですよね。ちなみにMOA美術館とかバラ園とか観光とかもされましたか?」

というように、「ゴールデンウィーク」「旅行」「熱海」というようにキーワードをもとに共通点を探しながら会話を進めていきます。

ご自身が行ったことがなかったり共通点が見つからなかった時には、「熱海ではどのように過ごされたのですか」「どちらに行かれたのですか」「それはどのような場所なのですか」というように、教えてくださいという姿勢でヒアリングしていくと会話が弾むはずです。

「後ほど早速調べてみます!」というように知らないことを教えていただいたことに感謝を述べつつ、見てみます、食べてみます、聴いてみます、行ってみます、というようにお伝えしてその感想をDMや電話、LINEなどでコンタクトする際にお伝えしてみるのも、ご連絡のきっかけになるはずです。

「販売力」は顧客数に直結しないが「顧客力」は売り上げに直結する

このような顧客力を身につけることは、何より販売員のとって精神的に健康でいられることに繋がります。

2020年からのコロナ禍でも感じたように、例えば閑散期と呼ばれる時期や、集客が難しいとき、この先人口の減少など様々な要因があっても、顧客にはこちらからコンスタントに連絡を取ったり、会いにきてくださったりしてくださいます。

そのような機会があることで、安定的な売り上げを作っていくことができるのです。

一度の出会いを販売に繋げる「販売力」ももちろん大事ですが、一度の出会いをこの先ずっとあなた宛にいらしていただけるような「顧客力」を身につけていける人こそ、これからの時代に求められる人材です。

そのような意識が如いては長きに渡って「あなたから買いたい」という売り上げにも繋がっていくのです。

ぜひこれから出会うお客様に「いかにモノを売るか」だけではなく、「いかにこの先もずっと自分宛にいらしていただくか」ということを意識して接客してみてください。

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接客を受ける

先日ある販売員さんお話ししていた時のこと。「私、あんまり買い物に行かないんですよ」 接客や販売という仕事に従事しながら、普段から接客をあまり受けない、というのです。コロナ禍やECの発展もあり、店頭で買い物をする機会が減っていたのかもしれません。 私たち世代が、お店で接客を受けて「モノを買うこと」が当たり前だった感覚は これから入社してくる世代の「物を買う」体験とはきっと違っているのだと思います。

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